EVERYWEARからVRChatへの3Dアバター変換 の感想

CLO 3D

CLO公式からYouTube動画、【EVERYWEARからVRChatへの3Dアバター変換】が公開されていたので見た感想を書き残します。感想だけ読みたい方向けの記事です。VRChat化に興味がある人は公式YouTube動画を見てください。新しい発見があるかもしれません。下の画像は公式動画へのリンクです。

動画構成

動画内容は7つのパートで構成されています。

  • part1. VRchatのルールについて
  • part2. アバター制作
  • part3. アバター形式の変換(Blender)
  • part4. EVERYWEARでの3D衣装編集
  • part5. カスタムモデルの編集(Blender)
  • part6. カスタムモデルの設定(Unity)
  • part7. アップロードとプレイ(VRChat)

全体で約24分の動画です。パートごと長さや内容の濃さは異なります。

各パートでは操作内容をこと細かに説明している訳ではなく、概要だけ説明されているという印象を受けました。細部まで説明していると数時間にも及ぶ動画になってしまうと思いますし、コストもかかるので仕方ないと思います。

説明というよりもこういった事を実現できる、ということを広めるための動画であると思っています。

所感

すべて扱うには難易度が高め

CLOユーザーはアパレル寄りの人間が多いため、デジタルツールに詳しい人が多いわけではありません。CLO以外にBlenderやUnityなど複数のソフトやプラグインを使うため、それらを個人でカバーできる人は限られそうです。

全体の作業フローを整理したりマネジメント出来る人材がいれば作業を分担できそうですが、現状アパレル内部にはそういった人材はほとんどいません。

CLOユーザーよりもMDユーザーへのマッチング度が高いサービスだと思います。

CLOデータの2次利用が目的?

EVERYWEARのリトポは完全ではなく生成されるノーマルマップやAOマップも少し荒いので、その道のプロが作りこんだものよりクオリティは劣ります。操作は簡易的ですが、出力結果も簡易的なものになりがちです。
ただし、まだベータ版のツールなので利用者が増えてデータも集まれば精度の向上などは期待できるのではないかと思います。

現状は、CLOやMDのデータを簡易的な操作で他のツールやサービスに2次利用してもらうことで、ソフトの利用者を増やしたり認知を広めることが主な目的ではないかと感じました。

まとめ

YouTubeチュートリアルではツール利用時のコツや注意点などは殆ど説明されていません。ユーザーの創造性に任せたいという公式の考えもあるのかもしれません。一部のプラグインは説明されている内容以外で代用できる部分もありそうでした。

細部まで説明するような教材などが出てこないとアパレル寄りの人材で使う人(使いこなせる人)は大きく増えないかもしれません。

とはいえ、VRChatの同時接続数は10万人を超えて推移しているようです(下記リンクのnote参照)

VRChat同時アクセス10万人突破! 5年で人口7倍に! メタバース人口統計レポート【2024年3月最新】|バーチャル美少女ねむ/Nem⚡メタバース文化エバンジェリスト
『メタバースは終わった』… 一時の劇的なメタバースブームも一旦の落ち着きを見せ、各種メディアではそんなショッキングな見出しも目立つ2024年の昨今ですが、実際のメタバース人口はブームによりどのように変...

VRChatのアクティブユーザーや市場がいまより更に大きくなり、興味をもつ企業や個人が増えれば、比較的手軽にアバター衣装を作れるツールは注目を集める可能性は高いと思います。

アパレル各社よりも先に、EVERYWEARでの服作りワークフローを確立するのも面白いかもしれません。興味が湧いたのであれば、一度CLO/MDデータをチュートリアル通りに作ってみると良いでしょう。