シャツのシワがどのように入るのか、を参考にしてもらうためだけの記事です。
シャツの形は少し肩が落ちていて、全体的にゆとりがある形状で生地は少しだけ張りがある物性にしています。
生地に5㎝四方の方眼を入れて、方眼の歪みかたや途切れかたで布が立体的にどう動いているのかを視認しやすくしてみました。
歩きポーズ
腕を振っている時のシャツの図です。基本的に人の動きに合わせて布にも動きが出ます。
腕のつけ根あたりのシワを参考にしてください。腕を動かしている方向と布のシワに関係性があると分かります。この動きが連動していると自然な動きだと感じます。
上半身を反っているポーズ
腕がまっすぐ下がっているので肘にシワは入りません。袖の作りに問題がない場合は余計なシワは入らないというところがポイントです。
もちろん例外もあります。袖が長くて分量が余っていたり意図的に袖の角度などを変える操作をしている場合などはシワが入ります。
腕と布が接する場所に向けて袖のシワが入ります。また体の高さがある部分に向けてシワが発生することもポイントです。シワ自体が衝突する場所をしめしていたり、相対的に高さが異なる場所を指し示すことがあるという例になっていると思います。
腕を上げているポーズ
肩にたまってくる布のシワが特徴的です。カフスがどこで止まるかは袖口寸法で変わります。袖口が小さければ手首で止まりますし、大きければ下図のように肘の近くまで落ちてきます。
脇線が外側に跳ねているという点や、前後の中心にたるみのシワが出ているとリアリティがあるように感じると思います。
座っているポーズ
腕を曲げているため、布の余り分がシワとなって出てきます。
前側は、脚にシャツの裾が衝突するため溜まりが出ます。椅子や背中側に壁がある場合は、それらとも衝突がおこるのでその場所にシワが入ります。
腕が曲がる位置や裾など、服と何かが衝突する位置ではシワやたるみが出るという参考になるかと思います。また、運動量などのゆとりが十分に取られている場合(業界ではダキと言ったりします)は、シワが入らず二つの面がぶつかる形になる点も注目してみてください。
まとめ
服のシワ図解のためにアパレル3DCADを使いデータをライブラリにしておけば、シワをスカルプトする場合やマンガやアニメで服を表現する際に参考になると思います。
今回はシャツを使ってみましたので、他アイテム例もいくつか作ってみる予定です。
シワに関する考え方については非常に長くなりますし専門的な話にもなるので、別の記事で書いてみようと思います。